じゃあ、おうちで学べる

本能を呼び覚ますこのコードに、君は抗えるか

なんとなくRustで書いたNeovimプラグイン - cargo.nvim の話

はじめに 全てのエンジニアが生成AIやAgentに夢中な2025年。私、nwiizoは今日もNeovimのプラグインを開発しています。今回は、RustのCargoコマンドをNeovimから直接実行できるプラグイン「cargo.nvim」の開発で得た知見を共有したいと思います。 Built carg…

既にあるものを正しく使うあるいは、インフラストラクチャをつくるとはどういうことなのか

「既存のツールはどれも使えない。自分たちで作るしかない」 はじめに インフラ/プラットフォームチームでよく耳にする言葉です。監視システム、デプロイメントパイプライン、構成管理ツール。エンジニアたちは次々と内製化の道を選びます。しかし、本当にゼ…

年始にstarshipでプロンプトの式年遷宮を行いたい

適応は適応力を阻害する 知識創造企業(新装版)作者:野中 郁次郎,竹内 弘高東洋経済新報社Amazon はじめに 開発環境の最適化は、現代のソフトウェア開発において重要な課題です。また、その更新には式年遷宮のように、定期的な刷新には技術の継承と革新とい…

RustでのProtocol Buffersを学習するための図書管理システム実装

はじめに Protocol BuffersとRustの実践的な学習を目的として図書管理システムを開発しました。 システムの構築にあたってはBufによるスキーマ管理とコード生成を採用することで開発環境を実現しています。今回の実装を通じてRustにおけるgRPCサービスの構築…

NeovimをCursorのように進化させる - yetone/avante.nvim の導入

「もはやCopilotなしでは開発できない」 「Cursorが体験として革新的すぎる」 「Clineこそ俺達が求めていたものだ!」 「とにかく新世代のAIエディターが最高!」 はじめに 開発者のタイムラインを開けば、そんな投稿で溢れかえっています。確かに、AIによる…

Rustで花火アニメーションと新年メッセージを作ろう

はじめに 私がRustという言語と再び出会ったのは、暮れも押し詰まった頃のことだった。シェアハウスの六畳一間の部屋で、誰かの足音の気配だけを感じながら、画面に向かっていた。シェアハウスの共用キッチンからは時折、誰かの料理する音が漏れ聞こえてくる…

アーキテクチャ設計の民主化とADR(Architectural Decision Records)による意思決定の未来 - Facilitating Software Architecture の読書感想文

年末年始の慌ただしい時期に、数ある選択肢の中からこちらの記事をお読みいただき、誠にありがとうございます。 人生を定期的に振り返ることには、本書で取り上げられているADR(Architecture Decision Records)に通じる素晴らしさがあります。過去の決定と…

Clippyのすすめ - 他者の評価を気にせず何度でも指摘してくれる機械もしくは注意力の限界を超えてケアをしてくれる機械

はじめに プログラミングを学ぶ上で、良いコードの書き方を知ることは非常に重要です。今回は、Rustで良いコードを書くための強力な味方、Clippyについて学んでいきましょう。プログラミング初心者の方から、他の言語からRustに移ってきた方まで、きっと新し…

「評論家気取り」という作る人の行き着く先が怖い

らーめん再遊記 第一巻より引用 らーめん再遊記(1) (ビッグコミックス)作者:久部緑郎,河合単小学館Amazon はじめに 技術界隈には、長年続いている不穏な現象があります。コードを書くことに情熱を注いでいた人々が、いつの間にか他人の成果物を論評するこ…

2024年 俺が愛した本たち 非技術書編(物語を除く)

この記事は、3-shake Advent Calendar 2024 6日目のエントリ記事です。 はじめに こんにちは、nwiizoです。2024年も終わりに近づいています。毎年恒例となった年末の読書振り返りの時期が来ました。今年はいつも以上に多くの本を読みましたが、その中でも技…

2024年 俺が愛した本たち 技術書編

この記事は、3-shake Advent Calendar 2024 24日目のエントリ記事です。 はじめに こんにちは、nwiizoです。2024年も残りわずかとなりました。年の瀬に差し掛かるこの時期、1年の歩みを振り返り、時の流れを見つめ直すことは、私にとって特別な意味を持って…

初回実行が遅ければ遅延初期化でやればいいじゃない - RustのTUIアプリケーション改善

この記事はRust Advent Calendar 2024 シリーズ3の15日目の記事です。 はじめに みなさん、アプリケーションの初回実行の遅さに悩んでいませんか?「初回の検索が遅い...」「起動に時間がかかる...」「ユーザーから苦情が...」といった問題は、多くの開発者…

Rust 再学習戦記

プログラミング言語の再入門とは、未知の大地への探求というよりも、私たちが知っているはずの領域を新たな視点で見つめ直す営みです。それは初めての出会いのような激しい高揚感とは異なり、むしろ静かな再発見の過程といえるでしょう。 この記事は3-shake …

Rustによる郵便番号検索API (yubin_api) の技術解説

こちらの記事は Rust Advent Calendar 2024 シリーズ 3 7日目の記事です! qiita.com はじめに Rustを使用したWebアプリケーション開発は、高いパフォーマンスと堅牢性を両立させる方法として注目を集めています。本記事では、日本の郵便番号システムにアク…

Rustで郵便番号・住所検索TUIツールを開発した - jposta

こちらの記事は Rust Advent Calendar 2024 シリーズ 3 5日目の記事です! qiita.com はじめに こんにちは!jposta を紹介させてください。jpostaは、日本の郵便番号・住所をターミナルから手軽に検索できるTUIツール です。Rustで書かれており ⚡、使いやす…

退屈なことはRust Build Scripts にやらせよう

こちらの記事は Rust Advent Calendar 2024 シリーズ 3 3日目の記事です! qiita.com はじめに Rustのビルドスクリプト(build.rs)は、コンパイル前のデータ処理や環境設定を自動化する強力なツールです。しかし、大いなる力には、大いなる責任が伴います。…

3-shake Advent Calendar 2024 やっていきます #3SHAKE

こんにちは、nwiizoです。 晩秋の肌寒さが身にしみるこの11月も今日で終わりですね。ついこの前、昨年のAdvent Calendarで記事埋めを依頼され、慌ただしく準備した記憶が鮮明です。まったく、時の流れとは不思議なものです。今年もスリーシェイクのAdvent Ca…

Neovimのイベントタイミングガイド

はじめに Neovimでの設定やプラグイン開発において、適切なタイミングでコードを実行することは非常に重要です。このガイドでは、Neovimの主要なイベントについて、実用的な例を交えながら解説します。 1. 起動時のイベント系統 Neovimの起動プロセスで最も…

Rustでterraform plan/apply のターゲット指定を簡単にするツールを作ってみた - tfocusの仕組みと使い方

1. はじめに こんにちは、nwiizoです。本記事では、Terraformで特定のリソースだけをplan/applyするためのインタラクティブCLIツール「tfocus」の設計と実装について、Rustの学習という観点も交えながら詳しく解説していきます。 github.com また、良さそう…

RustでJSONを扱いたいのでSerde入門します

はじめに Rustでデータのシリアライズ/デシリアライズを扱う際、最も広く使われているのがserdeクレートです。特にWeb APIやファイル入出力でよく使用されるJSONとの相互変換において、非常に重宝するツールです。今回は、serdeの基本的な使い方と、開発効率…

私の為のNvChadのキーマッピングガイド

はじめに 私は定期的に必要なことを忘れてしまう。子ども時代に水を口に入れて水の飲み方を忘れてしまったことがある。大切なことを今まで普通にできたことが急にできなくなることがある。学習もそう、定期的に復習して思い出すことが大切だと感じているが突…

先人の知見から学ぶ、その経験則

この度、Cloud Native における最新の機能やベストプラクティスにおいての学びについて、登壇させていただくことになりました。このテーマについて私なりに取り留めのない思考を整理した考えを共有させていただきます。 event.cloudnativedays.jp ソフトウェ…

#技育CAMPキャラバン in福岡🗣️で学生の質問に答えた。

はじめに 先日、技育CAMPキャラバンin福岡に社会人エンジニアとして参加し、学生の皆さんと対話する貴重な機会を得ました。このイベントは一方的な講義形式ではなく、各企業がブースを設け、学生と直接対話できる形式で行われました。 talent.supporterz.jp …

点でしかないものを線で見る為に - 「SREの前に」というタイトルで登壇しました。

はじめに 先日、技育プロジェクト(株式会社サポーターズ)主催の技育CAMPアカデミアという勉強会にて「SREの前に」というイベントで登壇する機会をいただきました。今回は「点」としての情報を「線」として繋げて見ることの重要性について、お話しさせてい…

技術がなければ作れない、必要がなければ存在している資格がない - Platform Engineering: A Guide for Technical, Product, and People Leaders の読書感想文

我に似せる者は生き、我を象る者は死す(本質を理解して創造的に学ぶ者は発展し、表面的な模倣に留まる者は衰退する)。 はじめに 「Platform Engineering: A Guide for Technical, Product, and People Leaders」は、現場での実践知を出発点として、プラット…

「大規模システムの効率的運用の裏側」というイベントに登壇するのでどんなこと話すか整理する #aeon_tech_hub

大規模システム運用の難しさは、その規模と複雑性に起因します。開発する人も多く、運用に関わる人間も多く、そしてシステムの性能や信頼性を評価する人間も多数います。この多様な関係者の利害が複雑に絡み合う中、技術的な課題に加え、人的・組織的な課題…

FishでGoパッケージを一括更新したいのでワンライナー

はじめに Goプログラマーにとって、パッケージを最新の状態に保つことは重要な作業だ。しかし、複数のパッケージを個別に更新するのは時間がかかり、効率が悪い。そこで今回は、Fishシェルを使用してGoパッケージを一括更新する堅牢なワンライナーを紹介する…

継続的デプロイメントの継続的な学習 - Continuous Deployment の読書感想文

自動化は私の忍耐力の限界を補完してくれます。 はじめに 本書「Continuous Deployment」は、継続的デプロイメントの実践に焦点を当てた包括的なガイドです。継続的デプロイメントは、ソフトウェアパイプラインを完全に自動化し、手動介入を必要としない手法…

退屈な作業をなぜ避けるべきでないのか?もしくはちゃんとやる

はじめに プログラミングは、本質的に創造性に満ちた営みであり、知的好奇心を刺激する活動です。これこそが、私がプログラミングに深い愛着を感じる主な理由であり、恐らく多くの方々も同じではないでしょうか?。プログラミングにおいて、各課題は独自性を…

ルールは現場で死にました - The Rules of Programming の読書感想文

本日は人生の数ある選択肢のなかから、こちらのブログを読むという行動を選んでくださいまして、まことにありがとうございます。 はじめに プログラミングの世界には多くの指針や原則が存在します。Chris Zimmerman氏の「The Rules of Programming」(邦題:…